粉飾決算の怖さ その1

先日、クライアント様を訪問すると、ブログ、全部読み終わりましたよ。その続き、なかなか更新されませんよ(笑) と嬉しい、ご指摘を受けましたので、更新します。

その訪問時、粉飾決算についてのお話をしましたので、そのことについて書きたいと思います。当然ですが、そのクライアント様が粉飾の相談をされたということではありません(笑)

私は、新しく関与させていただく時には、脱税や粉飾決算はどうしていけないのか、脱税や粉飾決算をするとどうなるのかというお話をさせていただくことがあります。今回のお話は、粉飾決算ですが、粉飾決算とは本来の決算書上の数字より、数字改ざんしてよくみせることをいいます。こんな決算書では、銀行に出せない(借入れができない)と数字を改ざんし粉飾決算をしてしまう場合などです。

しかし、本来の決算書の数字に手をつけて借入をしたりすると、もちろん違法行為ですから、その事実がわかると損害賠償の対象となります。さらに、粉飾決算は通常、赤字であるにもかかわらず黒字にしていることも多く、この場合、余計な税金を支払うことになります。本当は、赤字で手元にお金がないにもかかわらず、税金を払うわけですから、これだけでも、企業の財政基盤がおかしくなってしまうのはいうまでもないでしょう。

当然のことですが、資格ある税理士や公認会計士は、粉飾決算はしないですし、当事務所においても粉飾決算の作成相談は禁止事項としています。会社が、違法行為をして社会的信用をなくし、また、余計な税金を払わせ会社の財政基盤がおかしくなることを喜んで引き受ける人はいないでしょう。

また、いったん粉飾決算をしてしまうと、後にも述べますが、粉飾を継続して行うことになってしまい、長年続けると財政基盤もボロボロになってしまいます。このことから、粉飾は○○のようなものという表現があります。あまりに社会的にタイムリーなので伏せ字としましょう(笑) 事前の節税、事後の脱税という言葉もいいましたが、粉飾についても同じことがいえます。毎月、月次決算を行い、業績管理をし間違っても粉飾には手を染めないようにしましょう。

政権交代

先日の選挙では、民主党が圧勝していよいよ政権交代となりました。しかし、過去の負の遺産も多く、改革も大変でしょう。年金財政、国の借金800兆、プライマリーバランス(国の歳入から歳出を引いた額)の黒字化、失業者対策(今は過去最低の失業率)など困難を伴うものが多いです。過渡な期待はせず、国で行うものは国で、地方で行うものは地方で、個人で対策をするものは個人で、という意識で取り組んでいきましょう。

子供手当の支給、高速道路の無料化、最低賃金の平均1,000円としてのワーキングプア対策、中小企業の法人税率11%などバラ色の対策が多いですが、毎年のプライマリーバランスの赤字は30兆円。国債を発行することによって賄われていますが、徹底的な見直しをもってしても、社会福祉の費用も多くなることから、将来の増税は避けられないでしょう。しかし、今は経済、雇用、年金、医療、早急に立て直しが最重要。鳩山政権に期待したいと思います。

年金通帳という制度もいいですね。どうやら預金通帳のように記録されるような感じになるとのことです。これは、そう実現困難ではないので対応してほしいですね。これだけ消えた年金が問題になったのですから将来また繰り返してはいけないので。

今ある、年金手帳、私も疑問に思っていました。転職したりして、国民年金から厚生年金、または厚生年金から国民年金に切り替えるとき年金手帳を持って行って手続きをするわけですが、これになにか記録してくれるものだと思っていました。受付の方に聞くと、ご自分で書いておいてくださいというのです。何の証明にもならないじゃないですかと聞くと、そういうものです、というのです(笑) 年金手帳で記録をしっかりと合わせていればこのような事態は避けられたかもしれませんね。

いずれにしても、今後の民主党政権に期待したいと思います。