早いもので…

早いもので、今年も残りわずかとなりました。

景気がよくありなく、年の瀬も盛り上がりに欠けるところです。
最近も、就職難で50%の方が就職できないなど暗いニュースが多いですね。
一方では、中小企業には求人を出しても人が集まらないなど、雇用のミスマッチも指摘されているところです。

来年は税制も大きく変わります。
もはや、税金のあり方というより、単なる国家財政の調整色が強くなってきました。3歳未満の子供手当は、一か月2万円になる一方、15歳以下の方が来年からは所得税・住民税の扶養からはずされてしまいます。扶養する家族が多いと、その分“担税力がなくなる(税金を払う能力)ので税金を安くする”という、税金の考えより、“子供手当の財源確保”のための施策です。特にお金のかかる16歳から22歳までは、所得税は63万円、住民税は45万円の扶養控除が受けられましたが、それぞれ38万円、33万円に改定されます。これは、高校授業料の無償化の財源確保のためです。

小学生2人の扶養がいらっしゃる家庭では、所得が300万円~500万円の人で所得税、住民税合わせて約10万円の増税となります。毎月税金の天引きも変わり、来年1月から手取りも減ることになります。

それでなくても、国の借金が900兆円ある時代。もはや、増税は待ったなしです。
5%の法人税率の減税も話題になっていますが、今は75%の企業が赤字で法人税を支払っていない時代、これによるアナウンス効果はあるとは思いますが中小企業の特効薬とはほど遠いものです(利益の出ている中小企業でも5%の納付が変わっても額が少ないです)。一方、大企業にとっての5%はとてつもない大きな減税…。浮いたお金で、中小企業への外注、雇用の促進に目をつけていただけるといいのですが…。

ポイントカード ~数字のカラクリ~

最近、ポイントカードを使うお店が増えてきましたね。先日、某本屋さんでビジネス書を購入したところ、ポイントカードはおもちですか?と聞かれ、とうとう本屋さんでもポイントカード制にするところがでてきたのかと思いました。家電小売店などでは、もうおなじみですね。

単純な値引きではなく、ポイントカード制にするとお店にとってどのようなメリットがあるのでしょう。

1、他店ではなく次回も自分のお店を使ってもらえる。

飲食店などでは、スタンプを押したりするところも多いですね。人間の心理は、ポイントがついたり、スタンプを押すなど視覚的にうったえるものはやる気を起こさせる原動力になるようです。ワタミの社長の「夢に日付を」、では予定や目標を書いてそれを赤ペンで消してゆくことが夢実現の原動力となると書かれていますし、GMO社長の「一冊の手帳で夢は必ずかなう」でもほぼ同様なことが書かれています。タレントの岡田斗司夫さんのベストセラー、「いつまでもデブだと思うなよ」では、食事したカロリーと体重を記録することによってダイエットが成功したとのお話もあります。懐かしいところでは、朝のラジオ体操に参加するとスタンプが押してもらえて、毎日続いていると、休めない~と気合が入ったりしたものですね(笑)

2、ポイント失効による利益がある

ほとんどのポイントカードを発行している企業では、有効期限を定めていて(これが、また、いつまでに使わないと!と思わせますね)、期限を過ぎると失効するというのが一般的です。その場で現金値引だと、この利益は望めないところですが、ポイント制だと、このような利益もあり得るところとなります。驚いたことに、このポイント失効による利益は、意外なほど多いのだそうです。

3、問題!

①ポイント10%還元などとよく表記され、実質○○円などと表現されたりします(例えば1万円でポイント10%なので、実質9千円など)が、この表現は正しいのでしょうか?(実際、某電気店では、このような表記をしていました)。

②上記を踏まえ、ポイント10%還元と10%値引きはどのように違うでしょうか?

正解は、後日書きたいと思います。

残高1,700万円の預金通帳を拾い255万円請求!!

今日、珍しいニュースが報道されて、注目していました。ニュースによると、ある男性が、預金通帳と印鑑の落し物を拾い警察に届け出て、持主が現れて無事返還されたけど、その落とし主から何の謝礼もないとして提訴したそうです。何せ、その落とされた預金通帳の残高が、1,700万円というから大変です。請求額は、1,700万円の15%に当たる255万円とのことです。

遺失物法では、次のよう定めています。

第二十八条 物件(誤って占有した他人の物を除く。)の返還を受ける遺失者は、当該物件の価格(第九条第一項若しくは第二項又は第二十条第一項若しくは第二項の規定により売却された物件にあっては、当該売却による代金の額)の百分の五以上百分の二十以下に相当する額の報労金を拾得者に支払わなければならない。

当該物件の価格という解釈が、今回の争点となるのでしょう。現金ではなく、預金通帳と印鑑であったというのが、どういう価値判断となるか注目です。

過去の裁判例では、昭和58年6月28日東京高等裁判所判決で、日銀小切手の紛失物は、その評価は2%であり、その5%を支払うべきとの判断がなされています。

さて、ここは、税理士ブログなので…。問題を出題します。

遺失物法では、3ヵ月持主が現れない場合、それを受け取る権利があり、また、今回のように持主が現れた場合においても、遺失物法に定める報労金を受け取れる場合があります。

これらの遺失物の拾得や、報労金には税金がかかるでしょうか? 正解は、後日に書きたいと思います。

新型インフルエンザ・風邪が流行していますね

みなさん、いかがお過ごしでしょうか。いまは、インフルエンザや風邪が流行していますね。私の周りでも、お客様、取引先の方、専門家の方と、たくさんの方が、体調を崩されて休みをとっておられます。どうか、お大事にしてください。北海道の一部の地域では、保健所よりインフルエンザ警報が発せられたようです。

中小企業の経営者の方は、なかなか、お休みもとれないでしょうから、ご自分が病気にかからないか心配ですね。自己防衛をしても、病気になるときはなってしまうでしょうし、なんだか経済と似ていますね。国、地方、個人の連携が大切ですね。

体が資本とはよく言ったものです。仕事を一生懸命するには、体力づくりも大切…。慢性的な運動不足ですが…。

鳩山内閣誕生

いよいよ鳩山内閣の船出ですね。地元、室蘭では盛りあがっている様子です。実は、私も室蘭出身。

室蘭といえば、やきとり(豚肉)、カレーラーメン、そして、鳩山さん。年金、医療、福祉、雇用…問題山積ですが、どのようにかじ取りをしていくのか、今後に期待しましょう。

しかし、以前にも書きましたが、日本の財政状態、年金財政は、破たん寸前、金融機関の格付けをご存じの方は、日本は、破綻懸念先を超え、実質破綻先でしょう。無駄を排しても、将来の国民の負担増は避けられない。国民もその準備だけは必要でしょう。

何よりも、今、気がかりなのは、公共工事。ご存じの通り、北海道は公共工事を中心に雇用を生み出してきた地域であります。今後、公共工事は縮小傾向となる可能性が高いでしょう。そうなると、北海道の経済、雇用をどう維持していくか、そのかじ取りが最も難しい課題の一つとなると思います。

ただ、今の日本は、どうも、悪いことばかりを考え、気分も滅入ってる状況。新政権に大いに期待し、将来不安をなくし、国民一人一人が幸せである社会が実現されるといいと思います。

裁判員裁判

とうとう裁判員制度が始まりましたね。以前から、日本の裁判は、閉ざされているとか、判決内容について民意を反映していないなどと意見が多くでていました。しかし、最近のアンケートや実際に裁判員をされた方の感想をみると、大変重圧で、なかなか判断をすることは難しいようですね。第三者的立場からは、このような事件は、死刑になって当然だ、とか無期懲役だろうと意見を言えたとしても、やはり、実際、人を裁くというのはとても大変なことです。

今まで、裁判の結果がおかしいとか色々意見を言ってきた方が、裁判員はやりたくないというのは無責任な感じもする一方、やはり、大変なことなので、そのように思うこともやむを得ないという感じもします。

民意を反映するという点では、大変いい制度ですが、問題は、先入観とか思い込みなどを排除して、正しい判断ができるのかどうか自信のないところです。私たちは、普段、そのようなトレーニングをしていないですからね。どうしても、マスコミなど、少ない情報を観ては、○○だろうなどと、決めつけて、どんな情報も受け付けなくなってしまいます。裁判官が、黒の法服を着用しているのは、どんな色にも染まらないようにという意味が込められているそうです。

裁判員の仕事内容については、裁判員経験者の感想では、裁判官がわかりやすく説明してくれ、また、検察官、弁護人弁護士の話もわかりやすい内容で戸惑うことはなかったようですね(当事者の事前準備は、裁判員にわかりやすく説明しないとならないので、今まで以上に大変なようです)。

いずれにしても裁判員制度は始まったばかり。日程の長さ、裁判員の辞任(正当理由がないと辞任できない)、本当に民意を反映できるか、また、一応は民意を反映したとされる地裁の判決を控訴した場合、高裁の判断はどうなるのか(高裁では裁判官のみ)、など今後の制度の成り行きに注目したいと思います。