裁判員裁判

とうとう裁判員制度が始まりましたね。以前から、日本の裁判は、閉ざされているとか、判決内容について民意を反映していないなどと意見が多くでていました。しかし、最近のアンケートや実際に裁判員をされた方の感想をみると、大変重圧で、なかなか判断をすることは難しいようですね。第三者的立場からは、このような事件は、死刑になって当然だ、とか無期懲役だろうと意見を言えたとしても、やはり、実際、人を裁くというのはとても大変なことです。

今まで、裁判の結果がおかしいとか色々意見を言ってきた方が、裁判員はやりたくないというのは無責任な感じもする一方、やはり、大変なことなので、そのように思うこともやむを得ないという感じもします。

民意を反映するという点では、大変いい制度ですが、問題は、先入観とか思い込みなどを排除して、正しい判断ができるのかどうか自信のないところです。私たちは、普段、そのようなトレーニングをしていないですからね。どうしても、マスコミなど、少ない情報を観ては、○○だろうなどと、決めつけて、どんな情報も受け付けなくなってしまいます。裁判官が、黒の法服を着用しているのは、どんな色にも染まらないようにという意味が込められているそうです。

裁判員の仕事内容については、裁判員経験者の感想では、裁判官がわかりやすく説明してくれ、また、検察官、弁護人弁護士の話もわかりやすい内容で戸惑うことはなかったようですね(当事者の事前準備は、裁判員にわかりやすく説明しないとならないので、今まで以上に大変なようです)。

いずれにしても裁判員制度は始まったばかり。日程の長さ、裁判員の辞任(正当理由がないと辞任できない)、本当に民意を反映できるか、また、一応は民意を反映したとされる地裁の判決を控訴した場合、高裁の判断はどうなるのか(高裁では裁判官のみ)、など今後の制度の成り行きに注目したいと思います。

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